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提供: ウィキボヤージュ
オー=ド=フランス地域圏

オー=ド=フランス地方フランス語: Hauts-de-Franceイタリア語 : Alta Francia | 正式名称 : オー=ド=フランス地域圏)は、フランスの地方で、国内で最も北にあります。首都・パリの北に位置し、英仏海峡に面している(=イギリスに面している)地方です。また、ベルギーとの国境にも接しており、第一次世界大戦の塹壕戦の際に重要な役割を果たしました。その中でも特に著名なのはソンムの戦いでしょう。この戦いは4か月半にわたり、100万人以上の死者が出ました。当然ながら、当地方には戦戦跡や墓地・記念碑などが多くあります。他にも、あまり知られていないゴシック様式の教会や産業の名残など、多くの観光地があります。

地図
オー=ド=フランス地方の地図

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 ノール県 (リール)
地方の中では最も人口の多い県であり、オー=ド=フランス地方の中心ともいえる場所です。
 パ=ド=カレー県 (アラス)
パ=ド=カレー(カレー海峡
 ソンム県 (アミアン)
ソンムの戦いの跡がある県です。
 エーヌ県 (ラン)
エーヌ川から名付けられたのこの県には、ベルギーとの国境が面しています。
 オワーズ県 (ボーヴェ)
パリから北方向に30kmに位置するこの県は、オワーズ川が名づけの元になっています。

都市

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  • 1 リール  – 大規模な旧工業都市で地方の中心都市・首府の座にあり、人があふれて活気に満ちた街です。
  • 2 アブヴィル  – 庭園や公園の綺麗な大聖堂の都市。
  • 3 アミアン  世界遺産に登録された大聖堂や、絵の様な運河、ジュール・ヴェルヌエマニュエル・マクロンの出身地でもあります。
  • 4 アラス  – 西部戦線の拠点や、フランドル建築などで有名です。
  • 5 ボーヴェ  – ゴシック様式の大聖堂、国際空港 etc...
  • 6 ブローニュ=シュル=メール  – 美しい海岸とナウシカの水族館。
  • 7 カレー  – イギリスからのフランスへの玄関口であり、英仏海峡トンネルと港のある街。
  • 8 ラン  – ゴシック様式の大聖堂で著名です。
  • 9 アルベール  – この地は第一次世界大戦下、1916年のソンヌ戦線の中心地でした。そのため塹壕博物館とティプヴァル記念碑が設けられました。
  • 10 バヴェ  – ガロ・ローマ時代の遺跡がある町
  • 11 ベル=エグリーズ  – この街で最も見どころなのは教会堂でしょう。観客は有料でシャトーに泊まることができます。
  • 12 シャンティイ  – クレーム・シャンティイというホイップクリームや城、馬の品種が著名。
  • 13 ドゥエー  – 鐘楼を中心として広がる、フラマン地方の都市。
  • 14 ダンケルク  (Dunkerque) – 第二次世界大戦下、1940年の英仏軍の避難場所としても知られるこの都市は、美術館やフランドル楽派で知られています。
  • 15 ル・トゥケ・パリ・プラージュ  – ベル・エポック時代の魅力がある海辺のリゾート地です。
  • 16 ランス  – 旧工業都市であるこの街は、ルーブル美術館の北館や世界遺産の鉱山など、多くの見どころがあります。
  • 17 モントルイユ  ヴィクトル・ユゴーが小説『レ・ミゼラブル』を執筆するきっかけとなった城壁の街。
  • 18 ヌフシャテル=アルデロ  – ウィンドサーフィン、ランドセーリング、競馬が楽しめるビーチリゾート。

知る

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この地方は、第二次世界大戦で破壊された部分も多くあるものの重工業地帯がいくつもあり、またフランス国内では寒冷な方で観光地は少ないです。しかし田園風景は美しく、美術館や郷土料理やビール、さらに多くの歴史建造物があります。近代の戦争が好きな人なら、非常に楽しめるでしょう。人混みが少ないので、ゆったりと観光できます。

歴史

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フランスの北部でパリと英仏海峡の間に位置しているこの地方は、歴史を鑑みると多くの戦乱に巻き込まれてきました。2つの世界大戦はもちろん、それ以前にも多くの戦闘がこの地でありました。第一次世界大戦においては連合国軍がドイツ帝国軍と戦ったソンムの戦いの戦場であり、第二次世界大戦においてはコンピエーニュにある強制送還所が有名です。

現在のオー=ド=フランス地域圏は2016年元日にかつてのノール=パ・ド・カレー地域圏とピカルディ地域圏が統合されて成立しました(当時の名前はノール=パ・ド・カレー=ピカルディ、フランス語: Nord-Pas-de-Calais-Picardie)。ピカルディ地域圏は中世からの歴史を持つ県であり、この名前が地図から姿を消したことで一時期「Touche pas à ma Picardie!」(我らがピカルディに手を出すな!)というスローガンが流行りました。「オー=ド=フランス」という名前は直訳すると「フランスの高台」という意味ですが、これは物理的な高さに由来するのではなく、地図で示すと北側(=上=高)にあるからです。この地方は物理的な高度では他の地方と比べると低地にあり、フランスのマスコミはかつて、その命名を徹底的に皮肉って叩きました。

地理

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当地はイル=ド=フランス地方ベルギーを結ぶ重要な交通網であり、英仏海峡トンネルによってイギリスともつながっています。面積はベルギー全土よりもやや広く、ノルマンディー地方グラン=テスト地方と接しています。

話す

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他の地方と同様に、通常は標準フランス語が話せれば旅人は困りません。方言(フランスで「パトワ」フランス語: patois)は南部と西部のピカルディ語(Picard)と北部と東部のシティ方言(Ch'ti)が著名で、後者は『Ch'tisの地へようこそ』(フランス語: Bienvenue chez les Ch’tis)という映画が有名になって方言名だけは広まりました。この映画を知らない人のために内容を説明すると、ノール県の言語と文化をコミカルに描いてあります。ベルギーとの国境沿いにはオランダ語を母国語とする人々が暮らし、西フラマン語を話します。

フランス語が分からなくても、旅行で使えるレベルの英語がわかれば十分です。海を隔ててイギリスに面している点も理由なのか、現地には英語が話せる人は多く、また話が通じにくい場面では、現地ではフランス語を話せないあなたに腹を立てたりせず、むしろ自分自身が英語を使いこなせないと恥じるような心情を人々はいだいています。なかでも観光業に携わる人たちとなら、英語が仕事に欠かせない職域も多いので心配しすぎないでください。店頭にはフランス語や英語の他に、ドイツ語やオランダ語のメニューを提供するなど、ヨーロッパの言語にはかなり対応しています。

着く

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戦争で行方不明になったフランスとイギリスの兵士を記念する碑が立つ。手前は墓地。
第一次世界大戦のソンム戦線において行方がわからない兵士の記念碑。フランスとイギリスの国旗を掲げる

鉄道で

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  • 1 ガレ・ド・ヨーロッパ (ヨーロッパ駅)Gare de l'Europe Lille-Europe セント・パンクラス駅(イギリス)から1時間20分  。 追加情報:無料Wi-Fi。
  • 2 フレタン Fréthun Calais - FréthunGare TGV de Calais Fréthun 62185 Fréthun 1時間2分  。 追加情報:無料Wi-Fi。
  • 3 TGVオート・ピカルディ駅 Gare TGV Haute-Picardie TGV Haute-Picardie, ​俗称は、その孤立した立地を強調してビートという野菜の根っこを意味する「ガーレ・ドゥ・ベーターヴ」Gare de Betteravespôle Haute-Picardie 80200 Péronne サン・クェンティン(Saint Quentin)とアミアン(Amiens)の中間、バスで30分  。 追加情報:無料Wi-Fi。

この地域はパリ-ブリュッセル-ロンドン高速鉄道の路線が通り、鉄道利用はとても便利です。ロンドン発ならエブスフリート国際駅ならびにアシュフォード国際駅でブリュッセル行きのユーロスター列車に乗車。この路線はほとんどの便がリール・ユーロップ駅に停車、便によっては国境駅のカレー・フレタン駅にも停まります。国際高速鉄道タリスThalys)ならブリュッセルからリール駅(Gare de Flandres)まで所用時間30分。パリ発の旅程の場合はパリ北駅から特急列車TGVに乗ると、途中駅アラス(Arras)とリール駅を経由します。あるいはまた同じパリ北駅から沿岸部や西部への移動なら、急行電車の都市間交通(Intercités)は時間こそかかるものの、利便性は高いです。

車で

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この地域を自動車で移動するなら、国道の詳細は「移動する」を参照。

パリから車で移動するのはとても簡単。有料道路の A1 に乗るときに分岐点まで最低料金€25を支払います。出発点をベルギーにする場合は少し複雑です。シェンゲン協定Schengen)の加盟国同士のフランスとベルギーだから、理論上は出入国手続きは無用のはずですが、両国を結ぶ主要道路は昨今の移民危機やテロ対策で警察の検問が頻繁に実施され、遅延が発生します。回避するには一般道を利用する方法があります。

出発地イギリスから運転するなら、フォークストンFolkestone)で国際鉄道の車載列車に車ごと載せてユーロトンネル(Eurotunnel)を通過、35分後にカレーで降ります。あるいはフェリー利用で海を渡るルートもあります(下記船でを参照)。

フェリー波止場や海底トンネルから先はA26号、通称〈イギリス高速道路〉を南下、フランス国内やヨーロッパ各地へと進みます。

船で

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ドーバー(イギリス)と対岸のカレーの間は、P&O フェリーDFDS 海運の運航するフェリーで結ばれています。後者 DFDS 運航便にはドーバーとダンケルク(ノール県)を結ぶ便もあります。移動時間はおよそ1時間30分、くつろぎながらイギリスとフランス、ベルギーの3国の海辺の景観を楽しめます。

飛行機で

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「グラン=プラス」と呼ばれる中央広場の建物群(アラス)

この地域にある小さな地方空港は双方ともに国内線の発着が主体で、国外線は日本ばかりかヨーロッパ各地からも運航便は少ない中、以下があります。北アメリカを含む世界各地と結び、この地域で旅客数上位のパリ・シャルル・ド・ゴール空港ブリュッセル空港に次ぐ国際空港。どちらも高速鉄道との乗り継ぎが整い、このオー=ド=フランス地方へのアクセスは往復とも便利です。

移動する

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鉄道で

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国際特急TGVは地域の高速交通を担い、リールから南下するならアラスとピカルディ地方、北西方向はカレーまで結びます。地域ネットワークはその他にも地域急行列車TER パリ北 - カレー線 TER ピカルディが利用でき、鉄道システム全体の運営は SNCF の下で国営化されており、乗り継ぎの切符と時刻表は簡単に検索可能です。近郊・地域鉄道網(TER=Trains Express Régionaux)ならTERパリ北 - カレー線 TER Nord-Pas-de-Calais や TER ピカルディ Picardie に乗り換えましょう。

車で

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晴れた日のシャンティイ城

オー=ド=フランス地方は高速道路網が充実し、以下の路線は特に便利です。〈三角カッコ〉は地理的な方角。

  • A1〈南-北〉:リールLille)、A21、アラス(Arras)、A26、A2、A29、シャンティイ州 ()、パルク・アステリクス(Parc Astérix)。イル=ド=フランス地方 ()やシャルル・ド・ゴール空港 (/パリ の各方面。
  • A2:A1(パリ発 )、カンブレー(Cambrai)、ヴァランシエンヌ Valenciennes、ベルギー、E19に接続してモンスMons)方面
  • A16〈海沿いを南下〉:ベルギー方面、E40 経由ブルージュ方面(Bruges)、A25 経由ダンケルク(Dunkirk)、A26 経由カレー(Calais)、海峡トンネル、ブローニュ(Boulogne)、ル・トゥーケ/モントルイユ(Le Touquet/Montreuil)、アブヴィル(Abbeville)、A29 経由アミアン(Amiens)、N31 経由ボーヴェ(Beauvaisイルドフランスからパリ方面
  • A21:A26、レン(Lens)、A1、ドゥエー(Douai)、A2
  • A23: リール、ヴァランシエンヌ
  • A25: リール、A16 経由ダンケルク
  • A26〈北西-南東〉:カレー、A16、A21 経由サントメール(Saint-Omer)、レン、アラス、A1、A2、サンカンタン(Saint-Quentin)、ラン(Laon)、グラン=デストGrand-Est)、ランスReims)方面
  • A29 (西-東): ノルマンディーへ、アミアンで A16 に連絡、A1(A26 経由)
  • A29(東-西):ノルマンディー、ルーアン(Rouen)発 A16 経由アミアン、A1、A26 経由サン=カンタン
  • N31(地域南部の東-西):ノルマンディー発ルーアン、A16 経由ボーヴェ、コンピエーニュCompiègne)、ソワソン(Soissons)、グラン・テスト地方を経てランス方面。良好な道路。

高速道路の一部は、特にリール周辺のA1やその他の道路、A16のブローニュとベルギー間は通行料無料。その他の道路網は有料で、運営は民間企業 SANEF。北フランスの市街地を離れると道路は交通量がぐんと減り、車窓には手付かずの大地がどこまでも眺められます。

観る

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Coucou! - ラン大聖堂のガーゴイル(彫刻)
  • ゴシック建築の本場とも言われるこの地方は、アミアンとボーヴェのノートルダム大聖堂、サン=カンタンのバシリカ建築等々、良質な建築物が観つくせないほどあります。
  • ティプヴァル - (Thiepval)第一次世界大戦のソンム戦線で行方不明になった兵士を追悼する記念碑があります。フランスとイギリスの従軍兵士を悼む碑は、まるで一枚岩のように重厚で厳粛な雰囲気を醸し出します。
  • 1 クーポール Coupole d'HelfautRue André Clabaux, 62570 Wizernes サントメールからD928をヴィゼルヌまで進み、線路を渡った直後に左折してD210に入り、さらに1km程進む。電話番号:+33-321-12-27-27  。 この地下壕(La Coupole)はパ=ド=カレー県サントメール近郊にあり、第二次世界大戦中にナチス・ドイツ軍がV2ロケット計画の本拠地として使った戦争遺跡です。現在は博物館施設に転用され、宇宙開発競争に関する歴史を紹介しています。校外学習で訪れる児童生徒に人気があり、旅行者でも多言語の音声ガイドを借りると内容を理解でき、点字でも歴史をありありと解説してあります。ショップも充実。予約フォームを参照。 営業時間:9:00~18:00、年中無休で夏季には営業時間の延長も。 値段:大人 : 10ユーロ・6~16歳 : 7ユーロ・5歳以下 : 無料。

する

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食べる

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ムール貝のポテトフライ添え

飲む

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フランスの他の地域圏とは違い、この地方は珍しくワインよりもビールが有名です。当地のビールは質も良く割安に手に入ります。地元で特に人気のある銘柄は、フランスのペールエールに分類される「ビエル・ドゥ・ガルド」Biere de garde が挙げられます。他にも「トロワモン」3 Montsという銘柄や、ブラッスリー・デ・クレルク社製のビールはお勧め。リールならスーパーマーケットで1リットル瓶入りのビールを€2で買えます(コルクが入っている)。

安全を確保する

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西ヨーロッパの他の旧工業地域都市とは異なり、産業の衰退とは裏腹に治安はあまり悪くありません。観光客はマナーさえ守っていれば基本的に無事に旅ができるし、大半の観光地は本当に安全です。

とはいえ、リールランスヴァランシエンヌの周辺には、長年にわたり問題が起きている場所もあります。ただし、そういう問題が外部から来た観光客と関わることは少ない傾向がありますので、安心してください。

カレー日本のニュースなどでも、移民キャンプの影響で不法移民が多く流れこむ問題が報道されたため、地名を聞いたことのある人も多いでしょう。現在、(違法)移民の姿を市街地で見かけることはほとんどない代わりに、英仏海峡トンネルから程近い仮設シェルターや、海底トンネルに続く道路から近い場所にテントを立てて集まっています。イギリスを目指す他人の車にこっそり便乗し入国しようとする手口が横行しています。英仏海峡トンネルを通過する旅行者は(特にフランス以外のナンバープレートの車に乗る場合は)トンネルに入る直前のターミナルに近づいたら、いったん車内や荷台、トランクを念のために調べておきましょう。

出かける

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風車(エーヌ県)