ドルドーニュ県(フランス語 : Dordogne)は、フランス南西部・ヌーヴェル=アキテーヌ地方にある県で、フランスで最も愛される地域の一つに数えられます。城やシャトーなどの歴史的な建造物が多種あり、歴史好きにとって天国であり、またそうでない人にも楽しめる場所となっています。古くから観光客に愛され続けてきたこの地域は、フランスのほか地域と比べて過度な開発などとは無縁のところにあります。
都市
[編集]- 1 ベルジュラック (Bergerac)
- 2 ベニャック=エ=カズナック (Beynac-et-Cazenac)
- 3 ブラントーム (Brantôme) — nicknamed the "Venice of the Périgord"
- 4 カステル・エ・ベズナック (Castels et Bézenac) — ベズナック(Bézenac)とカステル(Castels)という2つのコミューンが合併してできました
- 5 エイメ (Eymet)
- 6 モンパジエ (Monpazier)
- 7 モンティニャック (Montignac)
- 8 ノントロン (Nontron)
- 9 ペリグー (Périgueux) — ローマの遺跡のある県庁所在地
- 10 リベラック (Riberac)
- 11 サン=シプリアン (Saint Cyprien)
- 12 サルラ=ラ=カネダ (Sarlat-la-Canéda)
小都市
[編集]- 13 モンティニャック (Montignac) — 先史時代の洞窟壁画が残り、ユネスコの世界遺産に登録されています
- 14 エギュランド=エ=ガルドゥダイユ (Eygurande-et-Gardedeuil)
知る
[編集]この県は、かつてのペリゴール州とほぼ一致し、百年戦争の主戦場となりました。この地域の名前はしばしばフランス人にも百年戦争を語る際に用いられ、4つの歴史的な地域に分けられて語られます。それぞれペリゴール・ヴェール(Périgord Vert | 「緑のペリゴール」、北)・ペリゴール・ブランク(Périgord Blanc | 「白のペリゴール」、北東)・ペリゴール・ノワール(Périgord Noir | 「黒のペリゴール」、南東)・ベリゴール・プールプル(Périgord Pourpre | 「紫のベリゴール」、南西)です。
着く
[編集]車で
[編集]A20はドルドーニュ県の様々な場所へ行くのに役立ちます。また、ペリグーへはA89が通っています。
移動する
[編集]この地域はサルラを中心に公共交通機関網の整っていない場所が多いです。
鉄道で
[編集]パリからスイヤック、あるいはリブルヌまで行きベルジュラック線に乗り換えてサルラへ。ボルドーからサルラへは1日に数本の鉄道が走っており、約3時間の間には眺めの良い景色を味わえます。
バスで
[編集]サルラにはバスターミナルとして主要なものはないものの、鉄道の駅からは頻繁にバスが運行されています。スイヤック-サルラ間にはTransperigordと呼ばれるバスが走っており(2本/日)、サルラバス(Sarlat Bus)はドルドーニュ渓谷を経由して市内を巡っています。
タクシーで
[編集]サルラやドルドーニュ渓谷周辺では、いくつかのタクシー会社が営業をしています。フォジェールタクシー(Taxi Faugére)やシータクシー(Taxi Cy)などです。
観る
[編集]多くの学者が世界一であると評するラスコーの洞窟壁画は世界中からの観光客を呼び寄せます。しかし、それによって洞窟と壁画は破壊され始め、それ故に最近ではこの場所の立ち入りが禁じられています。フランス政府は、近くに忠実な複製を用意して、観光客にはそちらを見てもらうことにしたのです。
トナックのロス、ベニャック=エ=カズナックのベニャック城(ベナック城, Château de Beynac)、カステルノー=ラ=シャペルのカステルノー城及びその戦争の歴史に関する博物館などなど、さまざまな物語の舞台に出てくるシャトーが多く存在します。県内には1000を超える数のシャトーがあります。
この地方特有の金色の石造家が点在している美しい田園風景はドルドーニュ地方をおとぎ話と映画のセットのように見せています。モンパジエやロカマドゥール、ドンム、ラ・ロック=ガジャックなどなど、伝説的な石の村が忘れがたいです。サルラ=ラ=カネダの市場はこの地域にいくばくもある市場のほんの1つにすぎませんが買い物好きにはたまらない、良き市場です。
する
[編集]ドルドーニュ川をカヌーで下るのはこの地方の城や町、あるいはこの地方自体をみるのに非常に適しています。サルラ=ラ=カネダからOphorus主催の少人数制のツアーが出発します。
この県はそれこそウォーキングやハイキングに最適な地域です。地図は沢山ありますし、地元には個人経営のウォーキングホリデー業者もたくさんいますから利用するのもいいかもしれません。また、鍾乳石や石筍が豊富な冷えた洞窟も訪れることができます。
食べる
[編集]特にパテが有名なこの県の素晴らしい料理の数々は、フランス人でさえも時に国内で最もおいしいと評価することもあります。地元の名物料理をいくつかご紹介しましょう :
- Pommes Sarladaises - 鴨の油でローストしたじゃがいもで、ニンニクやパセリの添えられることが多いです。
- Confit de canard - 鴨の足をゆっくりと煮込んで作られます。
- Foie gras - よく育った鴨やダチョウの肝臓です。この料理は日本でも耳にすることが多いかも知れませんが、製造工程には賛否両論がある一方でファンは絶えない世界的な珍味の1つです。パテなどに組み込まれた様々な料理法が使われています。
- ペリゴール産黒トリュフ - 11月下旬から2月にかけての新鮮な時期には特に食べごろです。
- Tourain blanchi - 卵白の入ったニンニクのスープです。
飲む
[編集]泊まる
[編集]フランスの人気観光地には大小のキャンプ場、村のベッド&ブレックファスト、高級ホテルにリゾートホテル等々、様々な形態の宿泊施設があります。また、家族向けのホリデーハウスなども用意されています。