東松島市
東松山市とは異なります。東松島市（ひがしまつしまし）は、宮城県中部にある市で、奥松島にあります。松島地域というと松島湾周辺がよく言われますが、東松島市は松島湾からはずれ東側にあり、石巻市と隣接しています。
知る[編集]
東松島市は奥松島地域と呼ばれる、松島湾東側から石巻湾へ至る場所にあり、他の松島地域同様多くの島があります。その中でも宮戸島は有名で、松島湾最大の島であり、橋を伝って車でもいける手軽さも持ち合わせています。野蒜海岸は3 km (1.9 mi)にもわたる砂浜が続いており、こちらもまた手軽さが売りの一つです。
地理[編集]
西は松島町はじめ松島の湾が広がり、もう少し進めば仙台市があります。東側は石巻市まで続いており、町は東西に分かれています。西南にある宮戸島は本州と橋でつながっており、モン・サン＝ミシェルのような近さで行くことができます。島は松島最大の大きさを誇るだけあって宿泊施設や博物館、寺、そしていくつかの展望できる場所を持っており、島の中で一日を過ごすことが可能です。
歴史[編集]
明治時代に現在の東松島市域を中心とした開発計画があり、水陸両方共に物流ネットワークの中心をこの場所に置くという壮大な計画でした。同計画に従って築造された野蒜築港は完成後3年で台風により破壊され、「幻の港」の異名が付けられました。現在でも土木学会選奨土木遺産などに登録されている貴重な土木遺産ですが、震災の影響もあり観光するには少々物足りないでしょう。
現在の行政区画は、平成の大合併によって旧矢本町と旧鳴瀬町が合併して生まれました。この地域は2011年3月11日の東日本大震災の影響を最も受けた地域の一つであり、死亡が確認されている方だけで1,125人、被害を受けた家は13,000以上と15,450ある住宅の9割弱でした。特に、石巻湾から押し寄せた津波は野蒜海岸を超えて反対側の松島湾に流れ込むなど、被害は甚大でした。
東日本大震災にまつわるエピソードとして、「佐藤山」というものがあります。これは、東日本大震災の12年前から地元の一般人が作っていた避難所で、災害時には70人ほどが逃げ込み助かったと言います。災害前には地元の人々からの批判すらあったというこの施設避難所は、現在は公園にすることを目指して植栽を進めているようです。
気候[編集]
| 気候 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 最高気温 (°C) | 7.2 | 8.3 | 11.9 | 14.1 | 20.8 | 24.9 | 24.2 | 30.1 | 26.3 | 19.4 | 14.8 | 6.9 |
| 最低気温 (°C) | -1.4 | -1.1 | 1.0 | 3.9 | 11.7 | 16.9 | 18.8 | 22.2 | 18.6 | 9.8 | 3.5 | -2.4 |
| 降水量 (mm) | 89.5 | 21.0 | 54.0 | 147.0 | 85.0 | 53.5 | 301.0 | 96.0 | 140.5 | 52.0 | 8.5 | 14.0 |
2020年のデータより | ||||||||||||
着く[編集]
飛行機で[編集]
東松島市内には空港はありませんので、遠くからお越しの際には飛行機以外の移動手段を使うか近くの仙台空港を利用することになります。仙台空港は仙台市の南にあり、車があれば45分ほどで移動できる距離ですが鉄道で移動すると2時間前後かかります。仙台空港駅から仙台空港アクセス線に乗って仙台駅まで行き、その後仙石東北ラインに乗り換えて東松島市内に到着します。
鉄道で[編集]
市内は仙石線が走っており、矢本駅を中心として8駅があります。仙石線は仙石東北ラインの一部であり、多賀城方面からアクセスできる他、仙台から仙石線一本でアクセスすることができます。
駅の一覧は移動するの「鉄道で」部分をご覧ください。
バスで[編集]
ミヤコーバスの石巻営業所が通っており、東松島の東側にある石巻から市内に入ることができます。
車で[編集]
東日本大震災の被害を受け、「復興道路」と呼ばれた三陸沿岸道路は、2021年に全線が開通しました。仙台市の仙台港北インターチェンジに始まり、海岸沿いを進み、東松島を通り越すと石巻から北上川沿いに北上し、登米で再び東へ。その後南三陸町・気仙沼市と海岸沿いに進み、釜石やアリス式海岸の町々を通り八戸まで行きます。この道を使えば東北地方の太平洋側からは簡単にアクセスできます。また、常磐自動車道から仙台北部道路を経由して利府JCTに来ることができるため、関東地方やその方面からのアクセスにも便利です。
そのほか宮城県道が何本か走っています。
移動する[編集]
東松島市は東西に長く、東西に移動するには車が最適です。ただし、仙石線が東西を横断しているので、環境へ配慮して鉄道を利用するのも妙手です。
鉄道で[編集]
中心駅は矢本駅です。
車で[編集]
市内の陸側は国道45号線で東西に移動が可能です。また、海岸側は田が多いため、あまり海岸に近づくと畦道を走ることになりますので注意してください。
観る[編集]
-
大高森からの景色 -
嵯峨渓
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松島の景色の中でも、奥松島の景色は少し雰囲気が変わります。波の穏やかな松島湾の内湾とは異なり海に直接開けている東松島では、より海が荒くワイルドです。他の松島地域での、やや緑に染まった水面からぽこぽこと浮き出る島々と比べて、奥松島の島の側面はよりでこぼことしています。もちろん、これは完全に場所によるものであって、例えば宮古島でもミノワ島の横にある畳石浦などは比較的静かな方です。また、天候にも大きく左右されることでしょう。
- 2 嵯峨渓。 宮古島の南東、推山の半島にあり、日本三大渓の1つとして知られています。また、遊歩道もその風光明媚な景色から遊歩百選に選定されています。
- 3 野蒜海岸。 広々とした海岸です。震災の被害をもろに受けた現在では周辺に施設もほとんどないのっぺりとした砂浜になっていますが、過去には「幻の港」があった歴史を持ちます。
- 4 余景の松原 。 海岸線に沿って400 m (1,300 ft)ほど続いた松原でした。現在は、海際の松原は周りの草に埋もれており、川沿いに少々残っている程度です。
- 7 奥松島縄文村歴史資料館、東松島市宮戸字里81−18。 営業時間：9:00～11:00、13:00～15:00。
する[編集]
えんずのわりは月浜の伝統芸能で、国の重要無形民俗文化財に登録されています。小正月に子どもたちが家々を周って害鳥駆除を唱える行事です。
- 奥松島縄文村まつり、奥松島縄文村歴史資料館敷地内。 営業時間：11月上旬、10:00～15:00。
- 松島基地航空祭。 ブルーインパルスによる曲技飛行をはじめ、様々な披露・展示を楽しむことができます。 営業時間：8月下旬。
海水浴[編集]
野蒜海水浴場は2023年を最後に開設しないこととなりました。
食べる[編集]
こちらで東松島市内のお店が紹介されています。
- 1 ちゃんこ萩乃井、東松島市矢本字河戸29-2。電話番号：(0)225-82-2478。 のりを練りこんだ麵を使用したのりうどんが特徴的です。 営業時間：10:00～14:00、15:30～21:00。
泊まる[編集]
宮古島には民宿からホテルまで宿泊施設がいくつもあります。特に島の南部、月浜海水浴場の近くには多くの民宿があります。
また、仙台市や石巻市から非常に近いため、そちらに宿泊して東松島を訪れることもできます。
出かける[編集]
奥松島である東松島とともに、より東部の松島湾側も楽しんでみませんか。
