光州広域市(光州、クヮンジュ | 朝鮮語:광주광역시, 광주)は、韓国南西部に位置する広域市で、人口は約145万人(2021年)。ソウルから南へ約270キロ、釜山から西へ約200キロに位置する。
韓国の他地域に比べると、対外的に観光業を前面に押し出している印象は薄いが、韓国現代史のエポックの一つである光州5・18民主化運動(光州事件)で著名。
地方
[編集]光州は5の区(구 gu)に分かれており、名称は以下の通り。市庁(市役所)所在地は西区治平洞(チピョン洞)である。
東区 (동구) (トング) 繁華街やオフィスビルが目立つ他地域に比べると、山間部の色合いが強まる区。光州5・18民主化運動を語るうえで欠かせない、旧・全羅南道庁があるのもこの東区。 |
西区 (서구) (ソグ) 光州の中心街とも言える場所。韓国国内とを結ぶ高速バスの発着場も、この西区にある。 |
南区 (남구) (ナムグ) |
北区 (북구) (プック) 市名を冠する光州駅の所在地。 |
光山区 (광산구) (クヮンサング) 鉄道で(韓国)国内から/へアクセスするための玄関口ともいえるのが、この光山区。 |
着く
[編集]詳しくは後述するが、(韓国の)国内から/までの移動はバスが充実している。(韓国の)海外から/への発着に使われる空港は、市外にある務安国際空港(務安郡、ムアングン)が最寄りとなる。
移動する
[編集]飛行機で
[編集]光山区に光州空港(IATAコード: KWJ, ICAOコード: RKJJ)が所在するも、2008年からは国内線(ソウル、済州)専用となり、一日に数便発着する程度。2021年ごろを目途に、国内線も務安国際空港(市外の務安郡に所在)に移転させ、民間部門は廃港・軍事専用化する予定。
国際線は、市外の務安郡に所在する務安国際空港(IATAコード: MWX, ICAOコード: RKJB)に発着する。日本からの直行便は、福岡・大阪/関西・成田/東京と、中国からは上海やマカオなどとの就航実績がそれぞれあるが、あまり長続きしない傾向にある。務安国際空港を経由して出入国される場合は、最新の情報を確認されたい。
務安国際空港から光州市内とのアクセスは、後述するシャトルバスかタクシーを利用することになるが、シャトルバスの運行本数はあまり多くない。シャトルバスの利用が難しい状況の場合、タクシーを利用するか、タクシーを呼び出せなければ務安国際空港周辺で一夜を明かすか、の選択を迫られる。なお務安国際空港周辺は空港関連施設以外の建物は極めて少なく、ホテルなどは存在しない(2019年5月現在)。
- 光州空港(2019年5月撮影)
バスで
[編集]韓国において、国内の移動で威力を最大限に発揮するのが、高速バスである。光州も例外ではなく、ソウルや釜山から/とのアクセスは、やはりこちらに分がある。韓国国外と光州との行き来は、務安国際空港の国際便の不安定さ(前述)と光州市内との空港アクセスが充実していない(後述)という判断から「ソウルか釜山までは飛行機を利用し、各空港から高速バスを利用して光州入り」というルートを取ることが多い。高速バス乗り場は、地下鉄(後述)の農城(ノンソン)駅から北に約0.8キロほど(徒歩15分ほど)の場所にある。
市内でも、バス便は充実している。中には、光州5・18民主化運動の舞台となった地や犠牲者の眠る墓地を巡るバス518便も設定されている(これは観光ツアーや教育ツアーではなく、一般のバスであり普通のバスと同じであるため事前予約などは不要)
務安国際空港(前述)との行き来は、主にシャトルバスを利用することになる。光州市内の発着場所は、前述した高速バス乗り場と光州松汀駅前のバス乗り場で、所要時間は約40分~50分程度。しかし、空港と光州市内とを結ぶシャトルバスは一日に数本しか設定されておらず、飛行機の発着時刻に合わせた柔軟な運用を行っている訳ではない。従って、何らかの理由で飛行機の発着が変更となった場合(例えば、早朝に務安国際空港を発つ便が早まった、夜遅くに務安国際空港に着く便がさらに遅れた、など)はシャトルバスの利用が困難になることがある。
- 高速バス乗り場の光州総合バスターミナル(通称: U-square)
- 市内バスの例(2015年3月撮影)
- 光州市内と務安国際空港とを結ぶシャトルバス(2019年5月撮影)
電車で
[編集]玄関口となる駅は、光山区にある光州松汀駅と、北区にある光州駅。ソウル・龍山との間に、ITXセマウルの設定があり、光州松汀駅か光州駅を発着する(便によって異なる)。釜山との間は2021年現在ムグンファ号による運行であり、光州松汀駅を発着する。ムグンファ号の運行される慶全線の全線電化がなされた後はITXセマウルの運行に変更する計画がある。
地下鉄は、2021年現在、光州松汀駅と主にその東側の地域を結ぶ1号線の一路線が存在する。環状線となる予定の2号線を2019年から建設中であり、早ければ2020年代後半に一部開業予定。光州駅にも2号線がアクセスする予定。
シャトルバスのみのアクセスとなっている務安国際空港(前述)へも、光州市内から高速鉄道による接続が計画されている。
- ITXセマウル号(光州市外で撮影)
- 地下鉄の車両
- 地下鉄1号線の(おおよその)路線図