中国東部は歴史上も政治や経済の面でも中国の重要な地域です。
今からおよそ1000年前、この地域はいわゆる〈海のシルクロード〉(Maritime Silk Road)の東の終点であり、かつては日本や東南アジアと広く交易していました。今日、この地域は中国南部の珠江デルタ (英語版) をしのぐ強大な経済力を備え、中国国内の発展途上地域から数百万もの働き手が出稼ぎに来て暮らしています。
地域
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| 江蘇省(英語版) 歴史の長い省で、南京(英語版)や蘇州(英語版)など重要な都市があり、美しい自然が特徴です。 |
| 上海 国際的な上海は、中国最大で最も発展した巨大な都市。美術館や寺院、ファッションや金融、歴史に建築など—すべてが揃います。 |
| 浙江省(英語版) 豊かな自然美を示す杭州(英語版)の西湖や「千島湖」(英語版)など、茶や絹など伝統の農産物を誇ります。 |
| 福建省 (英語版) (福建省東部 (英語版) 、福建省南部 (英語版) 、福建省内陸部 (英語版) ) この省の山岳地帯は文化や言語の多様性を生み出し、中国東部から南東部の海沿いに位置することから海上貿易の歴史は長く、特に廈門市(アモイ) (英語版) は古代、絹貿易の中心地。 |
この地域ではある意味、台湾(英語版)もその一部と見なすことがあります。台湾には福建省出身の移民が多く、強い文化のつながりを保ってきました。歴史上、福建省の一部として統治され、現在も福建方言が普及しています。ただし現代の台湾は独自のビザを発給し通貨も別であって、経済面でも政治面でも独自の地域であるため、中国東部とは別格です。
都市
[編集]この地域の主要都市には以下が含まれます。
- 1 徐州 (Xuzhou) (江蘇省)、同省最大の都市。
- 2 南京 (Nanjing) (江蘇省)代々の王朝から19世紀の太平天国にいたり中華民国(1912–1949年)まで、首都として栄えました。紀元前数百年にさかのぼる歴史の、ほとんどの時代に中国で最も重要な都市の1つ。
- 3 蘇州 (Suzhou) (江蘇省)三国時代(西暦220–280年)はその1国の首都。運河と庭園が広がり、現在はハイテク産業の中心地
- 4 上海 (Shanghai) は今日、この地域の中心地であり、中国の金融とファッションの中心地となっています。19世紀までは、同じ地域の他の都市とは異なり、全域が重視されたというよりも、一部の地区が古くから栄えてきました。1840年代から1930年代にわたる「黄金時代」の名残は現在も数多く残り、東洋と西洋が魅力的に融合しています。
- 5 杭州 (Hangzhou) (浙江省)は南宋時代(1127-1279年)には中国の首都。マルコ・ポーロ (英語版) は「この都市はまちがいなく世界で最も立派で高貴な都市」であると記述。
- 6 寧波 (Ningbo) (浙江省)茶葉貿易時代には主要な港であり、現在も港湾と工業の重要な都市
- 7 温州 (Wenzhou) (浙江省)活気のある港湾都市で工業都市
- 8 福建 (Fuzhou) 福建省の首都
- 9 廈門 (Xiamen) 〈経済特区〉福建省
これらの都市は現在、すべて非常に近代化され高度に工業化、非常に活気があり、今も拡大を続けています。
中国には「天には楽園が、地上には杭州と蘇州がある」ということわざがあります。どちらの都市も国内観光客が最も訪れる都市の1つで、外国人観光客にもとても人気があります。蘇州の主要な観光名所は古典庭園、杭州中心部にある西湖はどちらも、ユネスコ世界遺産リスト (英語版) の登録遺産です。
その他の行き先
[編集]この地域のいくつかの景勝地は、都市住民に田園地帯で息抜きをする場所を提供します。
- 10 安吉県 (Anji) 浙江省湖州市(Zhejiang、Huzhou)にあり、太湖の南岸にあります。竹林面積は6万ヘクタール超(およそ235平方マイル)、40種以上の竹が茂ります。
- 1 太湖 (Lake Tai) は江蘇省と浙江省が接する大きな湖です。
- 2 普陀山 (Mount Putuo、普陀山) は寧波に近い島で国立景勝地、重要な仏教寺院があります。
この地域の大部分は平坦な地形の揚子江デルタに広がる農業地帯であり、点在「水郷」はかつて市が立つ町で、今は観光名所です。どの水郷にも絵のように美しい運河が流れ、沿道に軒を連ねる古民家や、あちこちに架かる橋などの景観など、観光客向けに整備された場所が多くあります。
- 11 紹興市 (绍兴、Shaoxing) は人口50万ほどで最大の水郷の一つ。別称の「魚と米の町」とは繁栄を意味し、多くの中国人観光客を魅了します。
- 上海近郊(Shanghai Municipality)の水郷は全部で3つあり、2番目は七宝(Qibao)、朱家角鎮(Zhujiajiao)はどちらも上海都心にわりあいに近く、最寄りの地下鉄駅が利用可能。上海市金山区の楓涇鎮(Fengjing)は周辺部にあたり、バスもしくはタクシーに乗り継ぎが必要です(2018年前半時点)。絵画の様式に「楓涇農民」式(Fengjing peasant style)と呼ばれる民画があり、中国の国内で人気を呼んで海外展も重ねています。
- 12 烏鎮 (ウージェン、乌镇、Wuzhen) 杭州に近い水郷集落。上海と杭州の移動の途中で立ち寄るには最適。上海スタジアムからバスあり。
- 13 西塘鎮 (せいとう-ちん Xītáng) は、上海南西部の歴史的な町。映画『ミッション:インポッシブル3』の最終シーンのロケ地。
- 14 周荘鎮 (しゅうしょう-ちん Zhouzhuang) の位置は、上海と蘇州の間。
- 1 福建土楼群 (Fujian Tulou) は福建省西部にある土レンガで築いた円筒形の家。
- 3 武夷山 (ぶいさん Mount Wuyi) は茶畑が広がり、景観と歴史が興味深い地区。
- 4 鼓浪嶼 (ころうしょ Gulangyu) は廈門(Xiamen)の島。ヨーロッパ諸国の植民地風建築が多い。
ユネスコ世界遺産。
知る
[編集]杭州(Hangzhou)と南京(Nanjing)は19世紀までこの地域の主要都市でした。南京は複数の政権で、杭州も中国の首都でした。もう一つ、蘇州(Suzhou)も重要な都市であり、庭園や運河、絹取引で有名でした。泉州(Quanzhou)は海のシルクロード (英語版) 最大の港の一つに数えられます。
中国は19世紀の「アヘン戦争」で外国に2回、敗れ、外国貿易に特定の条約港(Treaty Ports)を開くほかありませんでした。1840年代には厦門(Xiamen)が、第一次世界大戦後には寧波(Ningbo)と上海が外国船に開かれ、それぞれ急速に発展しました。
上海は長江の河口という戦略的な位置にありながら、それまであまり重視されていませんでした。しかし20世紀初頭には世界で最も豊かで気風のあらい都市の一つとなります。1860年代の第二次アヘン戦争後、長江上流の内陸部の都市まで開放され — 鎮江(Zhenjiang)、南京(Nanjing)、漢口(現・武漢=Wuhanの一部)も大きく発展し、この地域全体は1930年代まで非常に繁栄しました。
その後、すべてが下り坂になり、1937年から1945年にかけて日本による征服はこの地域の大部分にわたり(福建省の山岳地帯は一部を除く)、日本軍の占領下で甚大な被害を受けました。(詳細は中国における第二次世界大戦 英語版 を参照)。この地域にはさらに、国共内戦(1945年–1949年)、1950年代の大躍進政策から文化大革命が続き(1966年–1976年)、いずれも深刻な問題を引き起こしました。また戦後、日本や台湾との伝統的な貿易がほぼ途絶え、この地域の繁栄に影がさしました。
1978年以降の「改革開放」政策には大きな恩恵を受け、上海は再び世界有数の都市となり、それに劣らず大きな都市に発展したのが杭州や蘇州、南京や福州、厦門です。いずれも非常に近代的な都市であり、新しい幹線道路が敷かれ多くの建物が立ち並び、公共交通機関(英語版)も整備され路線には開通済みも建設中もあります。各都市間を結ぶ大規模な道路を新しく敷設し、高速で効率的な中国高速鉄道(英語版)を含め、広範な鉄道網が整備されています。
全域が産業の中心地であり、中国でも有数の繁栄を誇ります。仕事を求めて社会開発が遅れた地域から大勢の人が押し寄せて移住し、多くの魅力も生まれています。どちらを向いても建設中で、至る所に立つクレーンが目立ちます。
着く
[編集]この地域は中国の他の地域と道路や鉄道、空路で移動が整っており、外国人観光客のほとんどは空路で訪れます。
最も一般的なアクセスは、おそらく空路で上海を経由する方法でしょう。市内に空港が2ヵ所あり、主要な国際空港は1 上海浦東国際空港 (浦東 Pudong, IATA:PVG) で、世界各地への路線が発着します。中心部に近いのは2 虹橋空港 (虹橋 Hongqiao)で、主に国内線を扱い、近隣諸国の韓国などとの発着もあります。これら空港2ヵ所はバスと地下鉄が連絡し、所要時間はおよそ1時間。どちらの空港も、地域の主要都市との間に直通バスが出ています。詳細はそれぞれの都市の記事を参照してください。
市内中心部を東西に走る主要路線は「上海地下鉄2号線」 2 、浦東と虹橋の両空港と、後者に隣接する新しい虹橋駅まで運行します。
虹橋駅発着の高速鉄道(High-speed railway)は、上海周辺地域やその先の多くの場所へ向かいます。乗り換えが必要なので、一方で荷物が多い場合は空港間の移動に向かないかもしれません。他方、荷物が少なくて時間に余裕があるなら、途中で下車して上海の中心部(Downtown)を見て回るのも良いかもしれません。
国際空港はこの地域の他の都市にもあり、杭州(Hangzhou、南京(Nanjing)、厦門(Xiamen)が利用できます。 格安航空便のエアアジアなら東南アジアと結ぶフライトクアラルンプール–杭州線(Kuala Lumpur–Hangzhou)を提供します。
フェリーの運航は、日本–上海ルート、蘇州ルート、また台湾領の島々が福建省沖にあり、中国本土の近隣都市なら — 金門(Kinmen)、厦門、馬祖(Matsu)から福州を結びます。
移動する
[編集]この地域は鉄道網と道路網で国内各地とよく連絡しています。高速道路や高速鉄道網(high-speed rail network)も整備されています。
観る
[編集]旅程
[編集]する
[編集]食べる
[編集]飲む
[編集]安全に過ごす
[編集]出かける
[編集]この地域は中国沿岸部の地理的中心に位置し、中国各地へのアクセスは道路も鉄道も、空路も良好です。北へ向かうと、青島と北京(Qingdao、Beijing)など主要な観光地があります。南西には広州(Guangzhou)その他の都市が珠江デルタ(Pearl River Delta)も移動圏内です。西には黄山、武漢、西安をはじめとする都市も比較的近いです(Huangshan、Wuhan、Xi'an)。西へ向かうとen:が目前に迫ります。もちろん、どの方向にも魅力的な場所が点在しています。
この地域は多くの他国にも比較的近く、日本、韓国、台湾、フィリピンへ行くには飛行時間も短くて済みます。フェリー航路は日本や台湾とも結んでいます。上記の「着く」の項をご覧ください。
